栄養ドリンクのダイエット効果

2020-05-17 10:55:00

  栄養ドリンクというと、どうしてもハードワーカーが残業のときに飲むもののようなイメージがします。


 


栄養ドリンクなんて不健康、そう思っている人も多いかもしれませんが、うまく利用すればダイエットにも効果があります。


■栄養ドリンクを飲むとなぜ元気になる?


 


市販されている栄養ドリンクの種類は様々です。100円以下のものから500円以上するものまで、値段もピンからキリまであります。


 


栄養ドリンクのなかに入っている成分として、比較的ポピュラーなのがカフェインとタウリン、そして糖分です。なかにはカフェインやタウリンの入っていない製品もありますが、ここではこの3つの成分について考えてみましょう。


 


栄養ドリンクの効果として真っ先にあげられるのが、眠気覚ましです。これは、ドリンクのなかに入っている糖分とカフェインの効果によるものです。


 


脳は、筋肉とは違って糖分だけを栄養にしています。そのため、勉強やデスクワークをするときには、糖分を摂ることで頭の回転が速くなります。


 


カフェインというのは、コーヒーにも含まれているいわゆる刺激物です。これが脳に届くと、「起きて活動しなさい」という指令が出されます。そのため、カフェインを摂るといくぶんしゃきっとした気持ちになるのです。


 


カフェインには、糖分を脳に送り届けるという働きもあります。栄養ドリンクを飲んで頭がはっきりとするのは、糖分とカフェインの相乗効果によるものだと言えます。


 


ここまでは主に「気持ち的な」効果ですが、栄養ドリンクで元気が出る理由には、もう一つの成分であるタウリンが大きく関係しています。


 


■栄養ドリンクは危険? 安全?


 


タウリンが何かということを一言で説明することは難しいのですが、ビタミンに似た物質だと思っておけば良いでしょう。


 


タウリンは、人の体のなかでも自然に作られます。ですから、もちろん刺激物ではありません。れっきとした栄養成分の一つです。


 


タウリンには多くの効果があるのですが、主に肝臓の働きを助けたり、脂肪の消化を促進するという作用を持っています。また、体のなかの有害物質や疲労物質を分解するという効果もあります。


 


これを一言で説明すれば、タウリンを飲むと体の働きが活発になって代謝や血行が良くなる、と言うことができます。栄養ドリンクは、ただ「気持ちを満足させるだけのもの」ではないわけです。


 


では、栄養ドリンクを飲めばダイエットにもつながるのでしょうか。答えはイエスです。


 


しかし、ダイエット目的で栄養ドリンクを飲むのであれば、いくつか注意点があります。


 


まず、カフェインと糖分をいっしょに飲むと、皮下脂肪がつきやすくなるという点があげられます。


 


カフェインには、交感神経の働きを活発にして皮下脂肪を燃焼させる、という働きがあります。しかし、糖分といっしょに摂取すると、糖を皮下脂肪のなかに取り込んでしまうことが知られています。


 


ですから、間食にお菓子と栄養ドリンク、といった飲み方をすると逆に太ってしまうことになります。


 


また、カフェインとタウリンによって代謝が良くなり過ぎる、という点にも気を付けなくてはいけません。栄養が入ってこない状態、つまり空腹状態では、人は皮下脂肪や筋肉を燃やしてエネルギーに変えています。きちんとした食事を取らずに栄養ドリンクだけを飲んでいると、筋肉がどんどん失われていってしまうのです。


 


筋肉の量が落ちてしまうと、せっかく食事をしてもそれがエネルギーにならず、皮下脂肪となってしまいます。これは、ダイエットをする人にとっては絶対にNGです。


 


もし、栄養ドリンクをダイエットに利用するのであれば、あくまでも食事の補助として活用してみてください。代謝が良くなることは間違いないので、肉や大豆といった良質なタンパク質を摂ることを忘れないようにしましょう。そうすれば、軽いジョギングやウォーキングでも皮下脂肪を燃焼してくれます。